アメリカへの旅・第5話 (ロサンゼルス空港編❷)

海外の空港へ到着すると必ず、『入国審査』を通過しなければならない。
特にアメリカ合衆国へは、『ESTA』(ビザ免除・電子渡航認証システム)の導入により、テロリストや犯罪者の渡航を事前より制御している。
それでも、申請が下りたESTAで上手くパスして、文字通り「ドル箱」アメリカで、世界中から荒稼ぎをしようと入国する人々も多数いる。
依って、米国での入国手続きは、とても厳しく時間もかかる事で有名だ。
出身が中近東諸国の人々にかぎっては、全く違うスペースのブースに長蛇の列を作り、毛までむしり取られるくらい全身をクマなくチェックされる。
我々は行列で待ちながら、「あの審査官は強面で怖そうだ」「あの人は優しそう」と小声で話している内に、「コッチコッチ」と手招きされ、我々の順番がやって来た。
幾つかの質問に応えなきゃならない為、私は菜々美ちゃんを後ろに従えて、トランクをゴロゴロと転がして、同じ審査官のブースの前に立った。
そこでパスポートを提出して、顔写真のスキャンと指紋認証を取られる。コメディー映画の俳優・エディ=マーフィに似た優しそうな方だ。「ラッキー!良かった=3」と一瞬思った、がしかし…

❶どこの国から来たのか? →日本
❷目的は、観光か?ビジネスか? →観光
❸どれくらいの期間、滞在するのか? →1週間
❹どこに滞在するのか? →ロサンゼルスとラスベガス
❺旅行プランの書面はあるか? →資料のコピーを見せる
❻日本での仕事は何か? →Hair dresser,  & She is student.

まさに、怒涛の質問攻めにあう!
審査官エディ=マーフィは、パスポートの顔写真と私の顔を、何度も見比べる。
❼彼女との関係は?
「彼女は、私の娘の友達だ」
「Really?!  YOUの娘のトモダチ?そんな事はない」
「いいや、本当だ。我々は今から私の娘とアナハイムで合流する」
「あ や し い … 」
私の顔と菜々美ちゃんの顔を交互に見ては、我々の事をからかっているかのようにも見える。
まるでコメディアンのように、苦笑いからジェスチャーまで全て、オーバーリアクションなのだ。我々はお人好しの日本人、「もうこれくらいでイイでしょう、急いで!」なんて言えなかった…
結局、第一印象では優しそうに見えたはずのエディ=マーフィだが、審査にけっこう時間がかかってしまった。もしかしたら怖そうに見える審査官の方が、スムーズだったかも知れない…

ようやく、別な意味での難関を突破して、予約したホテルへ向けて乗るための『Uber』待機場を探した。乗降場は『LAX-it』と呼び、ロサンゼルス空港(LAX)の北東にある。下の地図で言うと、「緑色」の場所。
空港の全容だが7年前の見取り図では「L字型」だったのに、今は拡張して「逆コの字型」になっていた。乗降場『LAX-it』までゴロゴロとキャスターの音を響かせ歩いたら、20分もかかってしまった(汗)  この頃、現地時間は朝の7時。

我々は無事にUberを捕まえて、アナハイムにあるホテルへ向かったのだ〜
そして次回の舞台は、L.A.郊外のアナハイム♪
エンゼルススタジアム・大谷翔平詣(もうで)編⭐️